もっと◯◯しておけばよかった」と思う暇があるなら、さっさとそれをやればいい

オピニオン

テーマはタイトルの通り、「もっと◯◯しておけばよかった」ということについて。

みなさんは「もっと◯◯しておけばよかった」と思っていることはないだろうか。
私は今でこそ少なくなってきたが、20代の頃は時々これを思うことがあって、例えば自分の場合は海外旅行とかITの勉強とかだった。

海外旅行については、私は昔から海外には多少興味はあったのだが、結局学生の時に海外に行くことはなかった。
社会人になったばかりの頃は、学生には無限と思えるような自由な時間があって、長期的に色々な国に行くことができるので、「学生のときにもっと海外に行っておけばよかったな」と思うことがあった。

ITの勉強については、大学生のときにあまりちゃんと勉強をしてこなかったものだから、社会人になってから多少後悔した。
学生のときにWebサービスを作ったことがあるような人に会うと、自分のレベルや経験の低さに焦ったものだった。

(まあ2つほど例を上げたが、正直に言ってもっと大きい言い方をすれば、「もっと真剣に人生を生きていればよかった」と思うことがあった。)

ただ私の場合、「もっと〇〇しておけばよかった」と感じるときがあっても、その考えが浮かび上がったときは「今からでもそれをさっさとやろう」と意識するようにしている。
なぜこう意識するようになったのかというと、「もっと◯◯しておけばよかった」という言葉の裏には、「それをした方が良いとわかっているが、始めるのには遅すぎる」という心理があるのだと気がついたからだった。
その考えに至るまでの出来事がいくつかあるので、そのことについて話したい。

1つ目は、社会人1年目の会社の同期との会話だった。
一緒にお昼を食べているときに、その同期が会話の中で、
「もっと学生のときに英語を勉強しておけばよかった」
と言ったことがあった。
当時の私も、学生のときにあまり真面目に英語を勉強しておらず、社会人になってから英語の勉強をしていたこともあり、
「今はどうやって英語の勉強しているの?」
と勉強法について同期に聞いたら、
「いや、特に何もやってない。今から英語をやってももう遅いでしょ」
とその同期に言われたのを鮮明に覚えている。
その時の私は、いや、全然遅くないだろ、と内心思いつつも、適当に受け流した。

2つ目は、これは私が大学生の時の話で、当時の私は塾のアルバイトをしていた。
その塾で高校1年生に数学を教えていたとき、その生徒が授業中に、
「中学生のときに勉強しておけばよかった」
と言ったことがあり、このときの私は、
「今から一生懸命勉強すればいいじゃん」
と言ったのだが、その生徒が返した言葉は、
「今からやってももう遅いわ」
というものだった。
いやいや、一体何が遅いというのか。
あんたまだ15歳だろ、と本気で思っていた。

まあ、当時は本気で思ったのだが、あとになって振り返ってみると、多分これは誰にだって当てはまることだと気がついた。
15歳の少年には、今から勉強したらまだ間に合うという実感が無いのだ。
(ちなみにこの考えは想像力の欠如というか、知識不足から来るものであって、自分より10歳くらい年上の人から話を聞いて、アドバイスを素直に受け止めていれば回避できるものだと思っている。)

あとは、ときどき「学生のときにもっと恋愛しておけばよかった」と言っている人に会う時があるが、大抵そういう人も20代だったりする。
これも一体何が遅いというのだろうか。
そしてそういう人に限って、結局は今も真面目に(真剣に)恋愛しようとはしていなかったりする。
(それと、私はまだ40歳にはなっていないので想像でしかないが、恋愛なんて40歳以降でもしている人はしていると思っている。)

何度も言いたいが、「もっと◯◯しておけばよかった」という言葉の裏には、「◯◯するのにはもう遅い」といった心理があるのだと思っている。

だからそんなこと言っている暇があるなら、今からさっさとやれよと言いたい。

ちなみにこういうことを言うと、いや実際にもう遅いことだってあるじゃないか、と反論が来そうだ。

まあ確かに世の中には、やり始めるのに本当に遅いことは存在する。
30歳からピアノをやってもピアニストにはなれないだろうし、40歳から野球を始めてもプロ野球選手にはなれないだろう。

ただ、本当に遅いものに対しては、そもそも疑う余地がないので「もう遅い」という考えはほとんど浮かび上がってこないと思う。
(人は疑う余地があるものに対して、頭の中でつい考えてしまうものだ。)

だから、もう遅いと感じていることのほとんどは、今から始めても全然遅くないことだ。
「もっと◯◯しておけばよかった」と感じていることは、正直言ってまだ全然間に合う類のものである。
そしてもっというと、「もう遅い」と感じる対象はたいてい「今からでもした方がいい」と本人は心の中ではわかっていることだ。
だから、そんなこと言っている暇があるなら、さっさとやれよと言いたい。

ちなみに私が「もっと〇〇しておけばよかった」と感じたときは、この某掲示板の有名なコピペを思い出しすようにしている。

10年後にはきっと、
せめて10年でいいからもどってやり直したいと思っているのだろう。
今やり直せよ。未来を。
10年後か、20年後か、50年後からもどってきたんだよ今。

それと、英語でも、

The earliest moment is when you think it’s too late.

という言葉があるらしい。
「もう遅いと感じたその瞬間が、物事をはじめる一番のタイミングである」みたいな意味だ。

だから、「もう遅い」と感じたらすぐにでもそれをやり始めたらいい。
全然遅くないから。

結局のところ何が言いたいかというと、ぐだぐた言い訳せずにさっさとやれ、ということだ(自戒の念を込めて)。